-A STORY FIELD- ギルドギャラリーという場所で物語を育む。まずは、ギルドギャラリーディレクターの前田龍央の物語を紹介します。

ギャラリーをはじめたきっかけ。

社会との接点

ギャラリーをやろうと思う少し前、私は今で言うニート状態だったことがあります。とはいえ、どんどん社会との接点が無くなる中で社会の中でどう生きるかという思いが大きくなっていました。

ニートをずっと続けるわけにもいかず、遊園地でお客様を案内するするアルバイトを始めました。親子、カップル、笑う人もいれば、スタッフにキレる人に、叫く子供、、etc...
その不特定多数の人々がおりなす物語が遊園地にはあったのです。そしてスタッフという立場にいることで、その物語と接点を持つことができたのです。

接点を生み出す場所づくり

その後、遊園地スタッフから色々(サラリーマン等)を経て、ギャラリー「アウラクロス」を立ち上げるのですが、その時、社会との接点を持たせたかった写真家がいました。学生時代からの友人で、その写真作品に嫉妬を覚える程の人間「浅田政志※」です。

その浅田が世の中に出るきっかけを作りたい。そんな想いで、ギャラリーを立ち上げたのかも知れません。
※浅田政志:写真家。浅田は家族の肖像をコミカルに表現。多くのシチュエーションを家族で演じる写真作品を制作。
家族総出演という少しコミカルな状況の他に裏に隠れた親子の関係がありました。子としての浅田自身の物語が、笑いという第一印象の他に自分の家族関係を考えるきっかけを与えてくれる。

表現されたモノの中の物語

ギャラリーを立ち上げたあと、色々なアートと接する機会を持つことができ、多くの物語と出会ったのです。

作品そのものに自分の物語を重ね合わせたり、作家自身が持つ物語を読み取ったり。そんな中でもっと多くの物語に出会いたい。そう思うようになったのです。

新しい物語を育てる。

現在、ギャラリーを運営する傍ら、写真学校での非常勤講師を務めています。 そこで感じたことは、学ぶ・考える時間を作る事の重要さでした。

学校は自分の想いを表現するための技術を学ぶのに最適な場所でした。でも、学生自身が自分の表現すべき物語を見つけるには、時間があまり無いようにも感じられました。
そこで、発表の機会を与えるだけで無く、ギャラリーと共に、一緒に考え、学び、新しい写真表現を模索できる時間を作り上げる必要性があるように感じたのです。

アウラクロスからギルドギャラリーへ。そして社会へ

ギャラリーをはじめて少しずつ物語が蓄積されてきました。そして、広く伝えられる場所として、新しい物語を生み、育てる時間としてのギルドギャラリーを運営していき、アートという物語が社会の中に浸透していくきっかけを作っていきます。


まえだ・たつお
office AURACROSS 代表。ギルドギャラリーディレクター。
1980年2月福井県出身

2004年4月に大阪本町においてギャラリー「アウラクロス」を立ち上げる。2006年4月ギルドギャラリーの運営をオフィス・アウラクロスとして受託。
自身は写真表現からアート・美術に触れ、その中の物語に魅せられ現在に至る。

現在(2006年12月)はギルドギャラリーの他に日本写真映像専門学校での非常勤講師を務める。